TOEIC高得点獲得者でも未知数な実力分野

世界中の人やモノ、情報の流れが活発になり、世界言語である英語はビジネスを語るうえで欠かすことは出来なくなっています。その英語の能力をはかる試験には「英語検定」「TOEFL」「IELTS」などさまざまなものがありますが、なかでも「TOEIC」は日常に加えてビジネスシーンが頻出な内容の試験であり、また英語検定と並んで日本での認知度が高いため就職・転職などのさいに受験を求められることが多いテストです。そのためこれで高得点を獲得し、ステップアップするのを目標としている方も多いでしょう。ただし、「TOEICで高得点をとること」と「英語が自在に操れること」は必ずしもイコールというわけではありません。良い点(強み)と悪い点(弱み)、その両面が存在します。

高得点を取れていればこの力は大丈夫

まず、高得点を取れている方は単語・熟語などの知識は十分に持っていると判断していいでしょう。試験の配点は大部分が長文の読解とリスニングの会話の理解ですが、どれも単語力がなければどうにも得点できるはずがありません。単語を覚えるのはとても地道な作業です。また高得点を取るには読んでいくスピード、時間配分など、限られた時間を有効に使う冷静さや、そのためのトレーニングを積んでいる必要もあります。十年以上海外で暮らしていたような、ネイティブに近い帰国子女など一部の例外を除けば、こつこつと努力を積み重ねる能力があると判断していいでしょう。また英語の書類やウェブサイトなどを読んで解釈する能力は十分に備えているため、簡単な英語の事務作業なども任せることが出来ます。

高得点だけれど、しかしこの部分は弱いかも?

通常のテストは四択のマークシート形式であり、ライティング、いわゆる英作文をする問題はありません。またリスニング問題はありますが英語検定の二次試験に見られるようなインタビュー、つまり英語で自分でしゃべるといった試験ではないので、「読む・聞く」といったインプットの能力は測れますが「書く・話す」といったアウトプットの能力はたとえ満点を取ったとしても未知数となります。会話が多くを占める業務や、日英翻訳、英語での書類作成といった仕事では即戦力になれるかどうか、疑問も残ります。運営もこれは理解しているようで、通常の試験以外に「TOEICSW」という、Speaking(話す)とWriting(書く)ことの重きを置いた試験も実施しています。これらの能力を測りたいときには通常の試験に加えこちらも受験すると良いでしょう。